ストッケ エクスプローリーはベビーカー界の頂点に君臨する超プレミアムモデル。
エクスプローリーをはじめとする高額人気インポートベビーカーには偽物が存在するという話は噂程度には聞いていましたが、実際にエクスプローリーの偽物と遭遇する機会がありましたのでそのあたりをレポートしたいと思います。
*上画像は正規品の本物です
インポートプレミアムベビーカーにはフェイク品が存在するらしいという噂
約10数年前、インポートベビーカーが日本国内で流行の兆しにあった頃、当時の人気モデル、マクラーレン製のベビーカーに偽物が存在するという噂がありました。
当時、すでにベビー用品販売を生業にしていた私にとって聞き捨てならない内容です。
しかしながら私自身、マクラーレンの偽物を目にすることは今日まで一度もありませんでした。
当時のマクラーレンは正規物がかなり高額の価格設定で販売されており、そのため安価な並行輸入品が国内で大量に流通していたのです。
正規物と並行物では一部で仕様が異なっている部分があり、この二つの違いから並行輸入品を偽物と誤解している方がいたのではと当時は理解しておりました。
高額といってもロレックスの偽物を販売するのと比べると桁が違いますし、リスクが高すぎるためプレミアムベビーカーとはいえ、偽物を製造・販売するのはどう考えても割が合わないと考えるのが自然です。
が、しかし、ストッケエクスプローリーには本物のニセモノが存在したため、私の考えは根本から修正することとなりました。
実際に見たストッケ エクスプローリーの偽物とは!?
*イメージ画像
とある平日の昼下がり、仕事で横浜郊外の閑静な住宅街を自動車で走行中、この偽物エクスプローリーに遭遇しました。
道幅の広い道路脇の歩道によくあるゴミ捨て場の脇にそれが置かれていたのです。
約40kmで走行しているクルマの運転中であっても一目でエクスプローリーだとわかりました。車を止め、辺りの目を気にしながら恐る恐る近寄っていきます。
綺麗な上物品
スカイブルーの幌とシートがまぶしく光るエクスプローリーはそれほどの汚れがなく、状態は良好といった感じ。
折りたたまれた状態で横倒しとなっており、分離されたシート部分にはコーヒーの缶やタバコの吸い殻、お菓子の箱などが複数積み重ねられていたことからそれなりの時間放置されていたものと推測できます。
一般ごみの集積場なので粗大ごみ扱いのベビーカーがここにあるのは通常は考えられません。仮に粗大ごみとしてここに置かれていたとしても粗大ごみシールが貼られていないため、勝手に放置していったものと思われます。
あれれぇ~、V5ではないか!?
遠目から見てストッケエクスプローリーということはわかりましたが、詳細は不明。よくよく見てみるとバージョンV5です。昨年、最新バージョンのV6が発売になりましたがネット上ではまだまだV5バージョンはかなり売られており人気のモデルとなっております。
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中古でも高額で取引されているV5
エクスプローリーは2003年から販売されており、基本部分は同じながら細かい仕様変更を繰り返しており、2019年5月現在の現行モデルはV6と呼ばれています。
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ストッケエクスプローリーの口コミ・評価・使用感をまとめてみた
一般の方にはその違いは分からないでしょうが今まで相当数のバージョン違いのエクスプローリーを手に取って見てきており、その違いは一目瞭然。
V5ならば付属品が揃っている状態であれば中古相場で最低でも3万円はくだらない価値があります。
「持ち帰っちゃおうかなぁ~!?」
なんて一瞬頭をよぎりましたが、ゴミと確定しているわけではなく、ゴミだったとしても泥棒になってしまうと思い、持ち帰ることはせず・・・
こんな良いものを捨てるなんて・・・金持ちの考えることは分からん!と思いながら引き継ぎ細かい箇所を見渡していきます。
走行できる状態にして動かしてみた
このエクスプローリーはざっと見た感じ、付属品はすべて揃っているようでした。
折りたたまれた状態でベースメントと着座部分は分離されていました。走行できる状態に手早くセットしてみます。
建て付けが悪すぎる
すると・・・どこそこグラグラしています。いろいろ手を尽くして修正してみても全く改善されません。グラツキ箇所はハンドル可変部分が特に気になります。また、後輪が安定せず軽く押してみるとぎくしゃくした動きをします。
具合が悪いから捨てたんだな、きっと・・・
そう思いながら立派なエクスプローリーを四方八方から見渡してみると、「コレ、なにかおかしいぞ!」と感じるところがいくつか出てきました。
不思議な点があちこちと・・・
見た目はがっつりと「エクスプローリー」ですが、変なところがあちこちと見つかります。
タイヤのホイール部分がブラック
そのブツは間違いなくV5バージョンでした。しかしながらホイール部分はブラックなんです。V5はシルバーしかないはず。
画像:最新バージョンのV6の本物
V6からホイル部分はブラックに
いや、待てよ!日本国内仕様にはシルバーしかないが、現地物や欧米仕様にはブラックもあるのでは?、、と頭をよぎります。
でもなんか怪しい、、
ストッケのロゴがどこにもない
*画像は本物のエクスプローリー
見た目は完全にエクスプローリーですが決定的に異なる点を見つけました。
ストッケのロゴがどこにもないのです。本物のエクスプローリーには各箇所にストッケロゴとマークが光り輝くように配置されています。
それら部分にはアルファベットで単語(ブランド名?)が記載されていました。何かのトラブルに巻き込まれるのも嫌なのでそのブランド名と思われるワードは伏せさせていただきます。
また、シートをはじめクッション類などのファブリックについているタグを引っ張り出してみてもストッケの商標ロゴはどこにもありません。
偽物と確信したその瞬間、あらゆる部分が粗雑に作られていることが次々に発見できました。
商標ロゴがないため完全な偽物とは言えないが、、
高級腕時計では偽物が多く流通しているのは誰しもご存知かと思います。
ロレックスは特に多いようで形はもちろん商標ロゴまで丸パクリしたスーパーコピーなるものがあるようですね。これは完全にアウト!
かたや商標ロゴのないオマージュ品のようなものは普通に販売されています。腕時計は小さいですし、デザインがある程度似通ってしまうのは納得できなくもありません。
それでもデザインがロレックスと全く一緒であれば商標ロゴがなくてもアウトでしょう。
ロゴがないだけの丸パクリ
このエクスプローリーライクな品物は商標ロゴは無いにしろ、丸パクリなのは間違いありません。もしかしたらサイズが微妙に違うため問題ないと製造元や販売店は言い訳をするかもしれません。
でも、それも苦しい言い訳となるでしょう。なぜならばエクスプローリーは唯一無二のデザインだから。エクスプローリーに1mmでも似ているベビーカーなどこの世に存在しないのです。ストッケはきっとデザインの著作権のようなものを取得しているはずです。
ニセモノの正体は!?
このニセモノの正体を暴くべく、ネットを駆使して調べてみました。
各国の言語に変換して片っ端から探してみましたが私が間近で見たものと同じタイプは見つかりません。しかしながら興味深い記事がいくつかありましたので関心のある方はご覧ください。
中国語のサイトですが翻訳をかければある程度理解できます。
「ストッケ 偽物」 を中国語に変換したグーグルの1ページ目が以下のリンクです。
上位3つぐらいのサイトを見ればある程度状況は理解できるかと思います。
やはりニセモノは存在するんですね。
ネットに詳しい方ならばわかると思いますが、あそこで相当数が売られているのはご存知のことと思います。そのサイトに行ってみると次から次から出てきます。製品名に「ストッケ」とは一言も書かれていませんので検索しても出てこないのです。
日本国内でニセモノをつかまされることはあるのか!?
この偽物品は日本国内で流通、販売されたものではないでしょう。外国の方が現地で購入して日本に持ち込んだものだと推測できます。
今時、普通ゴミの集積場に粗大ゴミを放置するなんてことは周りの目もあるし地元の方はしないはず。事情を理解していない人が何も考えず捨てたというのが一番しっくりくるかと思います。
日本国内で普通に流通しているエクスプローリーには偽物はまずないはずです。
業者としてはあまりにもリスクが高すぎますし、それほど美味しいビジネスとは言えないからです。
ニセモノと明らかに分かる価格で売られていたとしても、時計やバックとは異なり、ニセモノストッケを使いたいという人は国内ではまずいないでしょう。
少し煽った内容になってしまいましたね。
特に心配な方は正規品をお求めになることをお勧めいたします。
プレミアムベビーカーはストッケに限らず、どこで購入したかも一つのステータスになっているようです。
ストッケであれば高島屋などに入っている直営店やインポートプレミアムベビーカーを多く扱う伊勢丹などでお求めになられる方が多いようです。
さいごに
ストッケエクスプローリーの偽物をこの目で見てきた内容をレポートしました。
焦って見てきたため写真を撮ることができず、文章ばかりのつまらない内容になりましたことをお詫び申し上げます。
エクスプローリーにニセモノがあることは判明しましたが、日本国内で購入する分にはまず心配はないでしょう。
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