ベビーカーはお子様を授かった際、ほとんどの方が利用する便利な子育てツールとして認識されています。
ベビーカー機種を選定する基準は人によって様々ですが、どうせ利用するならば一番よいものを!と考える方も複数いらっしゃいます。
そこで日本国内で一番需要のあるA型両対面タイプで、かつ、各社の人気最上級モデル3機種(アップリカ オプティア・ピジョン フィーノ・コンビ アンブレッタ)をピックアップしてあらゆる面から比較してみます。
3モデルの立ち位置のおさらい
本ページにたどり着いたのは、アップリカ オプティア、ピジョン フィーノ 、コンビ アンブレッタのどれかを検討されている、若しくは複数台の中から比較、検討されているためだと思います。
この3機種はどれも新生児期から利用可能なA型両対面モデルの最上位版。
このあたりをご理解いただいた上でのご検討のことと思いますが今一度、復習も兼ねてこれら3モデルの立ち位置をおさらいしておきます。
A型ベビーカーの種類と3モデルの概要
日本市場で一番人気があり、売れている機種群は新生児期から利用可能なA型両対面モデル。
このA型両対面モデルは大きく3つのタイプに分かれます。
1.ベーシックモデル
新生児期からの利用が可能でしかも両対面が可能なモデル。車重は4Kg~5.5Kgぐらいと幅はあるものの、5kg弱のタイプが主流。通常利用時・折り畳み時はコンパクトになり、気軽に利用できるのが特徴。価格は約2万円ぐらいからとリーズナブル。
代表モデル
長所
・持ち運びに便利
・保管場所に困らない
・軽量・コンパクトなため、B型ベビーカーを買い足さなくてもよい(人による)
・比較的安価
短所
・対面時の操作性が悪い(オート4輪がついていないため)
・華奢なつくりに少々不安も
・上位モデルに比べて装備が劣り、走行性能や乗り心地は一段二段下
2.軽量+オート4輪搭載モデル
最近流行なのがこのカテゴリー。ベーシックモデルとほとんど変わらない車重(4.6kg~5.4kgぐらい)なのに装備が充実。
人気の理由はオート4輪が搭載されているのにこの軽さ。
持ち運びにもそれほど苦労せず、しかも高級ベビーカーライクな装備が同時に堪能できるいいとこどりの中間モデル。
代表モデル
長所
・機能性・車重ともにベーシックモデルと高級モデルの中間に位置するいいとこどりの優れたモデル
・オート4輪搭載のため、背面・対面走行ともに同一の操作性を実現
・オート4輪搭載ながら5kg前後と軽量にできている
・保管場所に困らない
・ベーシックモデルほどではないが、軽量・コンパクトなため、B型ベビーカーを買い足さなくてもよい(人による)
・5万円前後とベビーカーとしては一般的な価格帯に収まっている
短所
・機種によっては中途半端な大きさなため、保管時に大きいと感じるモデルも
・重量はそれほどでもないが、ハンドル位置の高い機種は持ち上げ時に苦労することも
・高級モデルに比べると走行性能は劣る
3.高級モデル
ここで取り上げているアップリカ オプティア、ピジョン フィーノ、コンビ アンブレッタはこの高級カテゴリーに属します。
最上級の走行性能と赤ちゃんの快適性、どれをとってもトップクラスの妥協のない仕上がりになっています。
代表モデル
長所
・走行性能はピカイチ
・安全性にこだわった強固なつくり
・シート面は広く余裕がある
・赤ちゃんの乗り心地はとことんこだわっており、鉄壁の快適性はママの手を煩わせない・・かも
・一味違う高級感は単なるベビーカーの枠にとどまらず、所有欲をも満たしてくれる逸品
短所
・高機能・耐久性の高さを優先して作られているため、前途2タイプに比べて重量増。
・利用年齢は3歳ぐらいまでなのでスペック的には問題ないが、実際にB型の代わりが務まるかとなると・・・
アップリカ オプティア、ピジョン フィーノ、コンビ アンブレッタをいろいろな面から比較してみた
職業柄、ベビーカーを選ぶ際、どのような点を見ればよいのかという相談を受けることが頻繁にあります。現代の人気ベビーカーはどれも甲乙つけ難い性能を有しており、ここがこう!とは一言では言い切れません。
インスピレーションやお気に入りのブランド、価格などで選んでください・・・なんて答えてますが、それではあまりにも無責任なので、あえて「見るべき箇所」をその都度申し上げています。
そんな私が気になる「ベビーカーを選ぶ際に見るべきあの箇所」を取り上げて解説していきます。
メーカーサイトから見て取れるセールスポイントを整理してみた
メーカーのセールスページを見れば、どの部分を見てもらいたいのか?アピールしたいのか、優れているのかがよく分かります。まずはこの部分をしっかりと見ておくべきです。
各機種ごとに重要なアピールポイントを整理して、製品概要を掴んでいただきます。
最後に私の一言コメントも掲載させていただきました。参考になれば幸いです。
*各メーカーのセールスページを抜粋し、独自に要約しています。ご了承ください。
アップリカ オプティア
お出かけストレスから360°守る
どんなにちっちゃなことも見逃さず、
赤ちゃんをぐるり360°守りたいという
ママの想いをカタチにしました。
振動軽減
⇒ 振動を最大40%軽減。キャスターサスペンションとシートサスペンションの両方で上下・左右・前後方向の振動を減らし、赤ちゃんが安心できる乗り心地を贈ります。
ムレにくい
⇒ ムレにくさが魅力の素材「シルキーエアー」を使用した3Dメッシュのインナーシートや本体シートだけでなく、背中やおしりはもちろん、サイドまでメッシュにしたベースシートを採用。
刺激から守る
⇒ 空気の中にも赤ちゃんには見えない刺激がたくさんあるもの。紫外線、花粉やホコリなど、影響を最小限に抑える工夫がされています。
スムーズな乗せかえ
⇒ ベビーカーでは珍しいキャリートラベルシステムを採用。別売のだっこ紐、アップリカ コランCTSを利用すれば、赤ちゃんをベビーカーにそのまま乗せかえたり、ベビーカーからそのまま抱っこに戻したりできるから、赤ちゃんの心地よさをジャマすることなく、スムーズなお出かけができます。
暑さ・寒さから赤ちゃんを守る
⇒ オールシーズンブランケット(別売)を利用すれば、足元までしっかりと日差しを遮り、肌のバリア機能が弱い赤ちゃんに安心。
サイト管理人見解
新しいフレーム形状とバリエーション豊富で個性的なカラーリングを取りそろえたアップリカの最上位モデル。現在、ベビーカーとして考えられる最新技術をすべて盛り込んだラグジュアリーベビーカー。
一番に挙げられるのは振動軽減。キャスターサスとシートサスの両方で赤ちゃんの快適な乗り心地とママのスムーズな押し心地を実現。振動軽減に注力したモデルです。
それと、セールスページでは上位に掲載されていないものの、私が特に推したいのがシートの広さ。ゆったりとしたシートスペースはA型両対面モデルでは一番の広さ。実はココがオプティアの一番のポイントだと思います。
アップリカのベビーカー全般に言えることですが、どれもトータルバランスに優れているのはオプティアも一緒。外観からアクティブな印象を受け、コテコテな高級路線っぽくないところが時代のニーズに合っていると思いますが、近くで見るとシートをはじめ、全体から醸し出す雰囲気は高級品そのもの。
個性的なデザインとハイグレードベビーカーにふさわしい装備の数々、これからの高級ベビーカーはオプティアのようになっていくのかもしれません。
ピジョン フィーノ
もし、赤ちゃんがベビーカーを選ぶなら・・・
ママのだっこを形にしたシングルタイヤのベビーカー
01 ママだっこサスペンション
⇒ タイヤのサスペンションだけでは吸収しきれない衝撃を座面下に配置された独自サスでさらに吸収。ママのだっこのようなやさしいゆらぎに。
02 3層のシート
⇒ 高級寝具素材として有名な「エルク」と「NEO3D」を採用した3層のシート構成でママのだっこのような心地よさを再現。
03 スイング式サスペンション
⇒ 大径タイヤの性能をフルに発揮するスイング式サスは上下だけではなく前方向からの力も吸収。でこぼこ道の揺れをやわらげ、赤ちゃんをやさしく守る。
04 シングルタイヤ
⇒ 18cm径の大型シングルタイヤは小回りが利き、小さな段差をスムーズに乗り越えることが可能。
サイト管理人見解
フィーノの最大の特徴は異例の大型シングルタイヤと柔軟かつ強固なスイング式サスペンション、そして床下サスにあります。街中で頻繁に遭遇する歩道の小さい段差はベビーカーの大敵。路面を気にしながらの走行はベビーカーの宿命でしたが、それを気にせず走行できるフィーノは大型シングルタイヤと2つのサスペンションから生み出されるもの。また、シングルタイヤのクイックなハンドリングも見逃せません。走行性能だけではなく、赤ちゃんの乗り心地の良さもサポートしてくれます。
SUV&RV車のような高い走行性能がフィーノの最大の利点。この点で選ぶならフィーノがナンバーワンでしょう!
コンビ アンブレッタ
どんなお天気でも、
どんな場所へも、
安心しておでかけできる。
UMBRELLA SHADE
⇒ 突然の雨や風、そして強い日差しや紫外線から赤ちゃんを守ってくれる超大型幌「アンブレラシェード」の採用でどんな場面でも赤ちゃんの快適な空間を確保。
SHOCK ABSORPION
⇒ コンビ独自の衝撃吸収材、エッグショックを本体シート部とヘッドパット部に採用。従来比2倍の厚さで安心倍増。180mm大型ダブルタイヤ&4輪ソフトエアサスペンションで路面からの振動を吸収。
COMFORTABLE SPACE
⇒ 通気・空気の循環構造「ココチエアー」でクッションやシートでも高い通気性を実現。さらに58cmのハイシートで、赤ちゃんを地熱やほこりから遠ざけて、ママの乗せ降ろしもラクラク。
MORE FUNCTION
⇒ オート4キャスの採用
サイト管理人見解
アンブレッタの最大の特徴はやはり超大型幌「アンブレラシェード」の採用でしょう。あらゆる気候変化からデリケートな赤ちゃんを守る超大型幌は今まであったようで実はなかった斬新なアイデア。
実用性だけではなく、デザイン性にも優れたアンブレラシェードはアンブレッタの個性的で美しいデザインの中心的な役割を果たしています。
こんな綺麗なベビーカー、今まであったでしょうか?うっとりと見とれてしまうほど優雅で可憐ないでたちはもはやベビーカーの枠を超えているといっても言い過ぎではありません。
コンビは長年の実績がある超老舗ブランドだけに作り込みも一級品。そのコンビの最上級モデルとなれば・・・もうおわかりですよね。
デザイン
A型両対面+オート4輪搭載という基本スペックは3モデルとも一緒。使い勝手のよい日本ブランドの高級モデルから選ぶとなるとこの3モデルからのチョイスとなります。
機能面では拮抗しており、そうなるとほとんどの方はお気に入りのデザインから入ることが多く、インスピレーションからお選びいただいても何も間違ってはいません。
「見た目は重要」。まずは3モデルをいろいろな角度からご覧いただきます。
アップリカ オプティア
アップリカのベビーカーはどの機種も都会的で洗練された雰囲気を持っており、オプティアも例外ではありません。
実質、オプティアの先代モデルである ソラリア は重厚感溢れる高級品という装いでありましたが、オプティアになって雰囲気は完全に変わりました。若々しいアクティブな印象のフォルムはどんなシチュエーションにもマッチし、「気軽に使える高級品」という印象を受けます。
高級モデルの人気カラーといえばブラックやネイビーが主流となっており、たしかにそれら保守的カラーの売れ行きは良いようですが、それに加えて水色や淡いグリーン、イエローなど、他機種にはないパステル調のカラーも積極的に採用しており、好評を博しております。
ピジョン フィーノ
大好評だった先代の プレミージュ からのマイナーチェンジ版ではありますが、雰囲気がガラッと変わりました。重厚感のある「The 高級品」から一変。フィーノは若々しくアクティブな印象を受けます。
シートカラーは鉄板色のネイビー以外は明るい色を採用。
縦長のイメージを感じさせますが、クラス最大の18cm大型シングルタイヤと柔軟かつ強固なスイング式サスペンション、そして56cm高のハイシートの影響かもしれません。
コンビ アンブレッタ
雨にも強い雨傘同等のはっ水・耐水度生地を使用した独自の新設計幌「アンブレラシェード」が最大のアクセント。12月初めに発売されたばかりのコンビの最新モデル。
赤ちゃんの足元まですっぽりと覆うシェードと湾曲したフレーム、大容量のバスケット、そして大型のダブルタイヤ(スポーク状のホイール)が見事にマッチした美しいデザインは秀逸。
ヨーロッパの古き良き時代の乳母車が現代によみがえったらこうなった、といった感じが心を躍らせます。このようなデザインコンセプトのモデルが今まで無かったのでとても新鮮ではありますが、現代の消費者がこれをどのように評価するのか、とても興味があります。
気品あふれるデザイン性で競合モデルとの差別化はしっかりとできており、好みにマッチすればこれ一点で決まりのような気がします。
お気に入りの色は!?カラーラインアップを見てみよう
ベビーカーは保守的なカラーが売れる傾向にあります。特に売れ筋なのがネイビー。次にブラック、ブラウン、グレーの順。これらカラーはほとんどのモデルで取り揃えてあります。
昨年ぐらいからシェード部分にワンポイントの明るめのカラーを採用するモデルも増えてきており、個性を発揮するには嬉しい品ぞろえとなってきました。
ベビーカー選定において「色で選ぶ」方もかなりいらっしゃいます。
あなたのお気に入りのカラーは?3モデルのカラーラインアップをご覧いただきます。
アップリカ オプティア
2017年12月現在、オプティアには3つのモデルがあります。
2016年6月に発売された初期モデルの「オプティア」、2017年6月に発売された現行モデルの「オプティアAB」、オプティアABと同時に発売された上位モデルの「オプティアプレミアム」。
オプティア 2016
左から レッド/ブラック/ブルー/ブラウン/グリーン の5色。
2016イヤーのオプティアは値下がりしており、お買い得感満載なのは嬉しいところですが、在庫品限りと思われ、選択できるカラーは少なくなってきています。
オプティアAB
2017年6月発売の現行モデル 「オプティアAB」は4カラー。
左から「ネイビー」「クラシックブラック」「アクア」「イエロー」
オプティア プレミアム
プレミアムにふさわしい落ち着いた2カラーの構成。
左から「ブラック」「パープル」。
オプティアプレミアムのブラックは川崎希さんアレクサンダーさん夫妻が利用されています。
ピジョン フィーノ
2017年現在の現行モデルは画像のとおり。
左からストライプネイビー、ドットベージュ、スターブルー、シャワーレッドの4つのカラーから選べます。一番人気はやはりストライプネイビー。
スターブルーとシャワーレッドは一部店舗のみ取り扱いの数量限定モデルとありますが、2017年12月現在、ネット上ではまだ販売されているようです。
コンビ アンブレッタ
左から「トラディッショナルグレー」と「セピアブラウン」の2カラー構成。どちらもモダンなデザインを引き立たせるにはとてもお似合いのカラーです。
ベビーカーの人気カラーであるネイビーとブラックがないのは残念ですが、次のモデルチェンジ(マイナーチェンジ)では出てくることでしょう。・・・発売直後なので多分一年後になるかと思いますが・・・
車重
まずは3モデルの車重をご覧ください。
オプティアプレミアム 6.9kg
オプティアAB 6.8kg
オプティア 6.8kg
フィーノ 6.8kg
アンブレッタ 6.7kg
アップリカ オプティアは2017年12月現在3タイプが発売されているため、すべて記載しました。
車重はどれもほぼ横並びといったところです。
現在、一番人気となっているベビーカー群(軽量+オート4輪搭載)は約5kg前後。この5kg前後が現在のベビーカーでは「軽い」とされている車重です。
それに比べて3モデルが属する高級カテゴリーは6.8kg前後と約2kgほど重いことになります。近年、軽さこそが正義と思われてきたベビーカー界ですが、車重があることに悲観することはありません。
ベビーカーは機能を付加していくと必然的に重量は増していくのです。安定性・安全性を追求すればフレーム形状はしっかりとしてくるし、走行性能を増せばタイヤは大型化し、足回りの機能を強化しなければなりません。
高級モデルはベビーカーに求められている安全性や快適性、そして利便性を追求した結果、この車重になっているというのが正解です。
一昔前のベビーカーが10kg近くの重さがあったことを考えればむしろこんなに軽いのか!と思ってしまいます。
3モデルの車重はわずか100g前後の違いしかありません。比較検討の際、この100gの違いを気にして選定することはないと思います。
大きさ
カタログスペックの数値をズラズラと書き連ねようかと思いましたが、それではイメージが掴めないかと思い3台並べた画像を張り付けてみました。
左から アップリカ オプティア、中央 コンビ アンブレッタ、右 ピジョン フィーノ。
パッと見た感じは3台ともにほぼ一緒。
折り畳んでみると違いが分かります。
左から アンブレッタ、中央 オプティア、右 フィーノ。
車輪の大きさやハンドル地上高などの違いが分かります。
ハイシート高
画像:コンビ アンブレッタ4キャス(NetBabyWorld)
ハイシートは現在のベビーカーでは必須となっている機能です。
夏場の地熱や地面を這うように舞うほこり・花粉などは赤ちゃんにとっては大敵。できる限り地表から高い位置にいればそれらから遠ざけることができるという考え方のもとハイシートが普及しました。
ハイシートの定義ははっきりとしていませんが、一般的に地表から50cm以上あればハイシートと言っているようです。
それでは3モデルのシート高をご覧いただきます。
左 コンビ アンブレッタ、中央 アップリカ オプティア、右 ピジョン フィーノ。
若干、角度のついた画像になっているため分かりにくいかもしれませんが、なんとなくシート高の違いが分かるかと思います。
カタログスペックは以下のとおり。
アップリカ オプティアシリーズ 54cm
ピジョン フィーノ 56cm
コンビ アンブレッタ 58cm
足回りとサスペンション
足回りとサスは高級ベビーカーが特に力を入れている箇所。
各社ともにコンセプトは近いものはありますが、微妙な違いもあります。
それでは順番に見ていきましょう。
ピジョン フィーノ
クラス最大の直径18cmタイヤ+シングルタイヤ+スイング式サスペンション の組み合わせで走破性と押し心地、そして乗り心地と他社を凌ぐ性能を発揮する足回りは強力です。
それに加えてママだっこサスペンションと呼ばれる床下に配置されたサスもなお一層、心地の良い乗り心地を一段二段と上げてくれます。
アップリカ オプティア
振動軽減の注力した足回りとクッション系に注目。
振動を最大40パーセント軽減する仕組みはタイヤの装備されたキャスターサスペンションと座面下の取り付けられたシートサスペンションのため。
安定した走行はこれらサスペンションのために生み出されていると感じる動画も併せてご覧ください。
⇒ [アップリカ] オプティア optia(youtube)
コンビ アンブレッタ
フィーノと並ぶタイヤ径、18cmまで拡大した大型ダブルタイヤは安定した走行性と段差を乗り越える力が増しました。
足回りには空気の力を利用した4輪ソフトエアサスペンションを搭載。
フィーノ、オプティアには装備されている床下サスペンションは搭載されていないものの、本体シート部には広範囲に渡ってコンビ独自の超衝撃吸収素材、エッグショックを配置。マイルドで安定した乗り心地を実現しています。
ハンドル角度調整
画像:コンビ アンブレッタ4キャス(NetBabyWorld)
ハンドルの角度調整機能は上位機種のごく限られたモデルのみにしか搭載されておりません。
ここでご紹介している高級モデルに属する3機種はすべて搭載されており、横並びといえますが、違った視点からハンドル角度調整を見ていきます。
その前にこのハンドル角度調整とはどんなメリットがあるのかをご説明いたします。一般的に言われていることは2点。
1.利用する方の身長やフィットする位置に調節が可能。身長に差のあるパパ、ママの入れ替わりでの利用でもワンタッチで調整が可能。
2.ハンドル部分を折りたたむことでコンパクトに。自動車に乗せる時、玄関先に保管するときなどには小さくなることでスペースを有効利用できます。
画像: アップリカ オプティアAB
前途2点は誰もが認識しているハンドル角度調整の便利な箇所。
そこにもうひとつ、私なりの視点を付け加えておきます。
ベビーカーを折り畳んだ状態でちょっとした距離を移動する(階段の上り下りなど)にはどのように動作すると思いますか?一般的には2つの方法があります。
1.ハンドルを握って軽く持ち上げる。
2.肘にかける
これらの動作シチュエーションは必ず訪れます。
では2つの移動法を踏まえ、どのようなモデルが持ちやすく、移動させやすいと思いますか?
なんとなくお気づきの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうです!ハンドル地上高が低いモデルです。
ハンドルの折り畳みによって地上高(ハンドル位置)が低くなるのです。
背の低い女性ならなおさらです。
それでは3モデルのハンドル折り畳み時の高さを見てみましょう。
左のコンビ アンブレッタ、中央のアップリカ オプティアは同じぐらい。右のピジョン フィーノはかなり高さがあることが分かります。移動しやすさという点ではアンブレッタとフィーノに分があります。
その点だけ見るとフィーノだけが劣っているという結果だけが残ってしまうので、なぜフィーノがそれだけ地上高があるのかも補足しておきます。
フィーノはクラス最大の18cm径のシングルタイヤとそれを支える高度なスイング式サスペンションを採用しております。そのため、地上高が高くなっているのです。座面下のあるカゴの位置(高さ)をご覧いただければ一目瞭然です。
自動車の4WDタイプが走破性を高めるために車高が高くなっているのも一緒。
その分、ハンドル位置が高くなっているのでしょう。
他製品にはない独自の機能
3モデルともに高級ベビーカー求められている基本スペックはほぼ横並び。
ただし、各社独自の優れた機能も機種選定のひとつの判断基準になるかもしれません。
モデルごとに気になる機能をピックアップしてみました。
コンビ アンブレッタ
ベビーカーは軽いほうが好まれるのが最近の傾向ですが、その理由は持ち運びに便利だからというのが一般的。しかしながら、軽量だからというだけで持ち運びが楽になるわけではありません。
違う視点から考えてみると、持ちやすさこそが持ち運びの利便性を向上させる要因であると見ることができます。前途でご説明いたしましたハンドル高もそのひとつ。
ベビーカーに限らず世の中にある物の移動に関わる体感重量は極端ではありますが持ち方にあるのです。
コンビが考えたベビーカーの持ちやすさは非常にシンプルながら画期的でした。
座面下部に設置した持ちカルグリップは移動に適した腰のあたりで安定した持ち感を実現。これ、とにかく便利です。
他社では採用されていませんので移動の利便性を優先に考えればコンビ製品ということになります。
ちなみにコンビの現行モデルには全て持ちカルグリップが採用されています。
ピジョン フィーノ
フィーノの特徴といえばやはり足廻りにあるでしょう。
珍しい大型シングルタイヤの採用、地上から離れた位置にあるスイング式サスの採用で、走破性を前面に出したモデル。
床下に設置されたサスと合わせて、高レベルの走行だけではなく、快適な乗り心地も実現。
とにかく快適に走ります!
他2モデルに比べて縦長でガッチリとした雰囲気を感じるのはそのためでしょう。
アップリカ オプティア
オプティアにあって、他モデルにない特徴は二つあります。
一つ目は広大なシート面。
左:コンビ アンブレッタ、中央:アップリカ オプティア、右:ピジョン フィーノ。
画像では分かりにくいかもしれませんが、近くで実物を見るとオプティアのシートが一番広いことに一目で気が付きます。
私が実際に測ったところ、座面下部で5cmほど座面上部では1~2cmほど他機種に比べて横幅が広いことが確認できました。
ゆったりとしたスペースを求めるならばオプティアは一歩リードしているといえるでしょう。
二つ目はキャリートラベルシステムの採用。
ベビーカーと並ぶ子育てグッズの定番といえばだっこ紐。お出かけ時、シチュエーションによってベビーカーとだっこ紐を使い分けることはよくあることです。
そこで問題が発生します。ベビーカーとだっこ紐の相互の載せ替えが非常に面倒かつ困難なのです。
アップリカはキャリートラベルシステムを採用。別売のだっこ紐 コランCTS を利用すれば、だっこ紐ごと移動が可能。煩わしさがないうえ、安全に載せ替え可能なのでとても便利になりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
高級A型両対面という同じカテゴリーで方向性はほぼ一緒ながら、細かい点を見渡すと実に個性的な3台といえます。
3台ともにトップブランドの最上位モデルだけに、どれをチョイスしても後悔はないでしょう。
あなたの心に響く一台は見つかりましたか?
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