ここ数年、高品質な国内ブランドのA型両対面ベビーカーに人気が集中しています。
ベビー用品量販店の目立つ場所では華やかなA型両対面の新作モデルが所狭しと陳列されている場面をよく目にすることから人気の度合いがよくわかります。
そこから見える印象としてはB型は影が薄く、あまり必要とされていない雰囲気を感じます。
当サイトの人気企画ベビーカーランキング(*最新版 ⇒ 2018年5月度、A型ベビーカーお勧め人気ランキング 、B型ベビーカーお勧め人気ランキング)のようにA型とB型を分けてご紹介しているのはA型のほうが圧倒的に売れているため、総合ランキング形式にしてしまうと実質、A型のみのランキングと一緒になってしまうためです。
ネット有力販売店のランキングもそれほど差異はないでしょう。
現在のベビーカーを見渡してみると、軽量を前面に押し出したタイプや高機能とエレガントさを兼ね備えた高級タイプ、そして最近では軽量でありながら走行性能にこだわったタイプの登場など、この3つのカテゴリーから選択するのがベビーカー選びのスタンダードとなってきています。
しかしながら、もう一つ人気のカテゴリーがあるのです。
それは超軽量のB型モデル。
A型両対面モデルの軽量化により、B型モデルの存在意義が薄くなりつつある昨今ですが、取り回しのよいセカンドベビーカー(B型)は相変わらずそれなりの需要はあります。
A型モデルがいくら軽くなったとはいえ、新生児期に重きを置いたA型は1 歳前後の幼児期の利用では機能過多となり、使いにくいと考える方も多いのです。
現A型モデルは高機能化と超軽量化をうまく織り込んだタイプに人気が集中しています。B型モデルは使いやすさを重視するモデルなので更に軽く、しかも気軽に使えなければ意味はありません。
それに伴ってB型モデルも着実に進化してきており、最新機種は驚くほど完成度の高い製品が投入されてきています。
人気の上位2機種はコンビF2とアップリカマジカルエアー。
これって本当に大丈夫なの?と言いたくなるぐらい軽くて持ち運びがラクなんです。
この2機種は超軽量で片手で押せるワンハンドタイプ、そしてワンタッチでコンパクトに折りたたみが可能な取り回しのよいセカンドーベビーカーカテゴリーの良きライバル。長年に渡って比較対象とされていました。
大人気超軽量タイプのツートップ、コンビf2とアップリカマジカルエアーの最新モデルをいろいろな角度から比較、検証してみます。
最新記事:
UPしました!併せてご覧ください。
コンビ F2プラス AJ VS アップリカ マジカルエアープラスAD
両モデルともにグレードと発売年式による価格の違うモデルがいくつかあります。
ここでは最新モデルかつ、トップグレードのモデルをチョイスし、比較していきます。
コンビは2018年4月に発売された F2plus AJ を、アップリカはこちらも同じく2018年4月に発売された マジカルエアープラスAD をピックアップしてみました。
コンビ F2プラスAJ
↑画像:コンビ F2plus AJ
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ファッション性と機能性を併せ持つセカンドベビーカー。
コンビF2プラスAJは2012年2月に発売され、ヒットモデルとなったコンビF2シリーズの最新、最上級モデル。
ノーマルのF2 はB型モデルとしては申し分のないスペックに仕上がっていたため、プラスと名のつく最新機種、F2プラスAJの登場には大きな期待がありました。B型タイプとしては珍しい3つの機能が付加されたのがこのモデルの特徴です。
1つ目は、リクライニング角度が165度までになったこと!
1カ月から利用が可能となり、つまり、A型モデルということになります。
モデル形状的にはB型となりますが、咄嗟のお昼寝にも楽な体勢がとれるフルリクライニング機能は非常に助かります。F2プラスのような超軽量でフルリクライニングが可能なB型ベビーカーは今まで存在しませんでした。
このモデルの出現により、「B型ライクなA型?A型ライクなB型?」という新たなジャンルが確立されるかもしれません。2つめは、持ちカルフレームの装備。
軽量でコンパクトなF2は折り畳み時は他ベビーカーよりもコンパクトになるものの、ベビーカー特有の縦長構造から、ハンドルを握る、もしくは肘にかけて持ち上げる不自然な動作が発生し、持ち運びの際はそこそこ負担になるのは仕方のないところ・・・(下画像、一番右参照)
と思いきや、誰でも簡単でしかも持ちやすいコンビならではの配慮が秀逸なのです。
それは、持ちカルフレームと呼ばれる取っ手の装備。
腰に抱え込むように持てるため、手や腕、体に変な負担がかからず、持ち運びがラクになりました。コンビのA型モデルではおなじみとなっていた機能ですが、B型では初の装備です。
ほんの些細な原始的装備ですが、驚くほど便利です。
3つめは、53cmのハイシート仕様になったこと。50cm超のハイシートはとうとう軽量B型モデルにも進出してきました。
この3点を合わせると、両対面にならないだけで、スペック的にはメジャーな国内ブランドのA型モデルと一緒です。
それでいて重量はたったの3.9kgというのだから驚きです。F2シリーズの魅力は機能面だけにとどまりません。
ご覧の通りの押しやすさとデザイン性が融合した直線を基調にしたフレーム形状が印象的なモデルです。
堅からず、柔らかからずちょうどよいクッション性のシートライナーが標準装備されているのですが、座面廻りを見るとさながらディズニーランドにあった人気アトラクション、スターツアーズのコックピットのようです。
また、数色から選べる個性豊かなカラーが印象的なオプションのホイールカバーとシートライナーをチョイスすればあなた独自のF2をお楽しみいただけます。
鮮やかなカラーリングとスタイリッシュな外観は一目でコンビF2とわかる個性を放っています。
コンビ F2プラスの注目ポイント
すべてワンハンドで操作できるらくちん仕様
走行時は片手で押せること、方向変換も片手でOK!
当たり前のように聞こえますが、実はこれらができないベビーカーも存在します。
折り畳み時も片手で完了。片手でグリップを握って地面に押し込むようにするとすんなり畳める構造で、フロントバーに手を添える必要もありません。
すべてが片手で完了する高い操作性はひと時も目を離せないよちよち歩きを始めるお子様とのお出かけにはとても有効に働くでしょう。
セカンドベビーカー(B型)でありながら
フルリクライニングが可能なA型タイプB型はどのモデルも基本的にリクライニングができません。お出かけ時に窮屈なB型ベビーカーに体をうずめるように寝ているお子様を多々見かけます。
少しでもリラックスした態勢で寝かせてあげたいところですがB型ではそうもいきません。
それを解決したのが コンビ F2 plus AJ 。B型なのにA型と同様フルリクライニングが可能なのはとても便利です。
コンビF2はB型ライクなA型モデル?
どちらにも属してしまうこのタイプのネーミングはB型でもなくA型でもなく、過去にはAB型というのもありましたが、それとも違います。
ということは O型 でどうでしょうか。(もちろん冗談です)
宇宙船のコックピットのような斬新な唯一無二のデザイン
直線基調のフレーム構造、シートの形状などが個性的。野暮ったさが全くない唯一無二のデザインはアクティブな子育てを楽しむ素敵なママさんにピッタリ。
アップリカ マジカルエアープラスAD
軽さと機能性の融合。B型のお手本といえる人気モデル。
軽量で機能性に優れたB型ベビーカーで真っ先に浮かぶのかアップリカマジカルエアー。
このカテゴリーでは一番人気機種と言われています。その理由は現在のB型として求められている機能性をほぼすべて網羅しているところ。
軽くてコンパクトにするのはベビーカー作りにとってそれほど難しいことはありませんが、細部にわたる機能性と安全性を加味することはなかなか難しいのです。ワンタッチ開閉、スリムでコンパクトに自立することはB型にとっては必須になりつつありますが、それら機能を盛り込んだモデルの先駆け的存在であると同時に現在でもトップのクオリティを維持し続けているのです。
また、A型では当たり前になりつつある50cmオーバーのハイシートを装備し、B型ながら時代のニーズしっかりと取りこんでいます。
リジカルフレームを採用したボディは強度が格段に向上。従来型に比べて振動がかなり軽減されています。
また、一見華奢に見えるボディながらハンドルを持って縦横に振ってみるとその剛性の高さが実感できます。マジカルエアーを購入された方に決め手になった部分は何ですか?と質問すると、多くの方から「しっかりとしたフロントガードを装備しているところ」という答えが返ってきます。B型モデルの大半はフロントガードは未装備。
A型上位モデルと同等のしっかりとしたフロントガードは活発に動く赤ちゃんを安全に包み込み、安心感があります。
コンビ F2に比べ、オーソドックスに見える外観ですが、細部を見渡すとアップリカ製品の全モデルに共通する洗練されたフォルムと機能性をまとっているのがよくわかります。
重量はたったの3.5kg。
マジカルエアーはB型ベビーカーのお手本ともいうべきモデルなのです。
アップリカ マジカルエアープラスADの注目ポイント
マジカルエアーの真の魅力はカタログスペックだけを見ても分からないかもしれません。
私がマジカルエアーに注目する点はそのカタログ値ではありません。個人的主観もありますが、参考になれば幸いです。
店舗にて実機をご覧いただければその意味が分かると思います。
B型としての優れたパッケージング
機能性と安全性を重視した売れ筋のA型ベビーカーをそのままコンパクトにしたようなパッケージングは秀逸。
見た目はいたってオーソドックスですが、B型ベビーカーとしての性能はトップクラスにあると断言いたします。
折り畳み開閉は誰でも簡単
ワンタッチでの折りたたみ開閉は日本ブランドのどのモデルでも簡単にできるのはある程度共通しています。
しかしながら、あえてそのランク付けをした場合、やはり甲乙は出てきます。
B型で比較した場合、個人的にはマジカルエアーの折りたたみ開閉はトップクラスにあると感じます。誰でもスムーズに開閉可能なのは道具としては基本中の基本。
これは個人差があるかもしれませんので、実店舗で直接ご覧になることをお勧めいたします。
自立に気を使わない
日本ブランドのベビーカーは折り畳み時、どのモデルも自立機能を当たり前のように備えています。B型も同じ。
ワンタッチでパッと畳んで自立できるのが当然と思われている現代のベビーカーですが、厳密にいうと自立時にちょっとした配慮がないと安定性に欠くモデルも存在します。
ベビーカーは前輪が360度回転するため、折りたたんだ時に前輪の向きによっては傾いてしまい、安定した自立ができないモデルも存在するのです。
マジカルエアーシリーズはどれもそのような気遣いは全く必要なく、前輪がどこを向いても「畳んで置く」だけで簡単自立。
タイヤを真っすぐにした状態で自立するのはもちろん・・・
↓↓↓
タイヤの方向がまちまちだったとしてもしっかりと自立します!
カタログには出ていない優れた機能です。
F2プラスAJとマジカルエアープラスADの比較一覧
*1 *2 |
コンビ F2プラスAJ
|
アップリカ
マジカルエアープラスAD
|
---|---|---|
重量 | 3.9kg(フル装備重量:4.2kg) | 3.5 Kg |
リクライニング角度 | 120°~165° | 117°~135° |
対象月齢 | 生後1ヶ月~36ヶ月頃まで(体重15kg以下) |
生後7カ月 → 36カ月まで 体重制限:15kg以下 |
サイズ(展開時) | W495×D715~795×H1040mm | W:46 × D:77.5 × H:105~115(cm) / |
サイズ(折り畳み時) | W495×D350~385×H890mm | W:46 × D:32.7 × H:93.5(cm) |
シート地上高 (ハイシート) |
53cm | 50 cm |
ハンドル高 | 104 cm | 95cm |
タイヤ径 | 前輪135mm 後輪150mm | 12~12.5cm |
バスケット(下カゴ)容量 |
積載可能容積: 30L(耐荷量5kg) |
20L(耐荷重5Kg) 座面下空間容積25L |
カラー |
パッションピンク フィールドグリーン |
ブルーティピー(BL) ノルディックアップル(レッド) リコリスストライプ(ブラック) レモンハート(YE) |
価格 *3 | \37,800-(税込) | \29,700-(税込) |
*1 本データは各メーカーページおよびネット上の情報を元に作成しております。
*2 2018年8月27日現在の現行モデルの情報です。
*3 税込価格。現行モデルは各社ともに原則としてどのショップでも価格は同じ。(上代価格)
2機種の比較から気になる点をピックアップ。
2機種の比較から注目箇所を解説します。
重量について
コンビF2プラスAJの重量は3.9kg。対してマジカルエアープラスは3.5kg。
カタログスペック上では400gの差があり、軽さありきで考えるとマジカルエアープラスに軍配が上がります。
しかしながら、実機を両方ともに持ち上げてみるとそれほど差異は感じなかったのが私の感想です。
4kgを切る車重は「ベビーカーは重いもの」という先入観から体感すると両モデルともに苦のない重量であると感じました。
また、両者ともに畳むとコンパクトにまとまるため、持ちにくさを感じないのも要因だと思います。
軽さだけを選択基準とせず、ご自身が必要とする機能や好みのカラーや外観あたりで選定されても間違いではないと思います。
「とにかく軽さ命」という方には、もうひとつご提案があります。
F2プラス、マジカルエアープラスともにエントリ-モデルが存在します。コンビF2、アップリカマジカルエアー(両機種ともに プラス がついていないモデル)という機種です。
プラスモデル に比べて機能的には劣りますが、F2は3.7kg、マジカルエアーAEは3.2kgと超軽量なのは魅力。
値段もかなりお安めになっていますので、こちらも併せてご覧いただき、ご検討ください。
価格について
超軽量・片手で押せるワンハンドタイプ、そしてワンタッチでコンパクトに折りたたみが可能な取り回しのよいセカンドベビーカーは実質、この2機種とピジョン ビングルぐらいしかありません。
しかもスペックが拮抗していることからお互いがライバル視していることは間違いありません。
しかしながら価格面を見ると微妙な差があります。
コンビF2プラスAJは\37,800-、アップリカマジカルエアープラスADは\29,700-。(2018年8月現在)
この価格はどのショップで購入してもほぼ一緒です。
では、この価格差はどのような理由からでしょうか。
上記のスペック比較表をご覧ください。
約八千円高いコンビF2プラスがマジカルエアーに勝る一番大きい部分はA型仕様のリクライニング角度。
これは確かに大きいですが、それ以外を見渡すとそれほど差異はありません。
価格差をスペック的に説明するのは難しそうです。
価格設定はメーカー側が決めること。何らかの思惑があるのかもしれませんがそれほど深い意味はなさそうです。
この価格差をどう捉えるかは個々によりまちまちでしょう。
外観や配色などは個性的2機種なだけにそのあたりで決定してもよいのでは、と思います。
リクライニング角度について
F2プラスのリクライニング角度はなんと最大165度!
メーカーページにも1カ月から利用可能と記載があります。つまり、最軽量に属するA型モデルなのです。これはライバルのアップリカ マジカルエアーに大きく差をつける最大の長所。
対するマジカルエアーは最大135度。特に劣っているわけではなく、平均的なB型ベビーカーです。F2プラスのオフィシャルページを抜粋しました。
『ワンハンドターン革命。』
子どもと一緒に、もっとイロイロ楽しみたい。
街を飛び出して、もっとアチコチおでかけしたい。「F2plusシリーズ」は、そんなアクティブなライフスタイルを叶えてくれるフルリクライニングバギー。
片手カンタン操作だから、自由気ままにおでかけできて、遊びゴコロにもよりそえます。
遊び疲れても、リクライニングでいつでもおやすみ空間へ。ずっと快適だから、おでかけの楽しみ、無限大。
F2plus | コンビ株式会社 http://www.combi.co.jp/products/stroller/f2plus/ より引用
これは上記サイトのトップにあるキャッチーなフレーズです。「フルリクライニングバギー」とあるものの、それ以外にページの隅から隅まで見てもA型モデルという記載は一切なく、新生児期から積極的に利用してください的な文脈は全く書かれておりません。
コンビF2プラスはいわゆるA型ベビーカーではありません。
セカンドベビーカー(B型タイプ)でありながらフルリクライニングが可能なモデルというのが正しい位置づけです。
便利なリクライニングをつけたら、結果的にA型スペックになったというのが正しいのではないでしょうか。
F2プラスは新生児期からバリバリ使おう!的なモデルではありません。
こんな光景みかけませんか?
B型に乗った幼児が窮屈そうに寝ている姿を見るたびに、背もたれがフラットになればもとリラックスして寝れるのに・・・なんて思ってしまいます。
こういうシチュエーションはどのお子様にもあることですし、その点フルフラット機能はとても助かります。
もちろんあったほうがよいし、あって損はありません。
ただし、一般論としてベビーカーは機能を付加していくと重量過多となり、トータル的な取り回しの良さを重視するB型のコンセプトから逸脱してしまう可能性があります。
この深いリクライニング角度はB型モデルとしての需要が現時点でどれほどあるかは定かではありません。
これから需要が拡大していけば他社製品にも同じようなタイプが発売になり、スタンダードなカテゴリーとして普及するのかもしれません。
photo credit: DSCN8183 via photopin (license)
まとめ
セカンドベビーカーというと華奢で安価なモデルといったイメージを持たれているのが一般的です。
アンブレラストローラーを想像される方も多いのではないでしょうか。
アンブレラストローラーとは、左右の持ち手が独立しており、傘の柄のようになっている簡易ベビーカーのことです。
↑画像:持ち手部分が左右独立し、
傘の柄のようになっているのが特徴のアンブレラストローラー
このモデルの長所は安価なこと。下は3千円程度から購入可能なので気軽に利用できます。そしてとにかく軽いこと。
利用方法さえ間違えなければとても重宝します。
短所はというと、折りたたみが面倒なこと、持ち手が左右独立しているため片手では押せないこと、フロントバーがないこと等があげられます。
ここでご紹介しました2機種も同様にセカンドベビーカーといわれるタイプですが、アンブレラストローラーの短所をほぼ補っています。
セカンドベビーカーに操作性、軽量、安全性、そしてスタイリッシュなデザイン性を求めるとF2プラス、マジカルエアープラスは真っ先に挙がる人気機種。
どちらも使って後悔のない優れたセカンドベビーカーであることをお約束します。
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