近年、ベビーシートが密かなブームとなっております。
ベビーシートとは新生児期から約1歳までに特化したチャイルドシートのこと。チャイルドシートというと新生児期から約4歳まで利用できるロングユースモデルに人気が集中しているため、利用年齢が被る年齢・月齢特化型のベビーシートは不要という考えが今までは支配的でした。
しかしながら、まだ骨格のしっかりしていない新生児期の安全性とトラベルシステム対応という多様な利便性が日本国内でも徐々に理解されつつあり、利用者が激増しているのです。
ベビーシートの利用者の多くは純粋なチャイルドシートとしての利用が入口とはなっていません。ベビーカーありきのトラベルシステムとしての利用が前提となっているため、ベビーシート個々のご紹介はあまり意味のないことと思いましたが、まずはどのようなブランドと人気ベビーシートモデルがあるのかをご覧いただこうと考えました。
人気・実力ともに上位のポテンシャルを誇る厳選8モデルをご覧いただきます。
photo credit: Jeroen Kransen Waar liggen die, mevrouw? via photopin (license)
トラベルシステムとは
画像:MaxiCosi PebblePlus(AirBuggy OnlineStore)
冒頭で申し上げました「トラベルシステム」について簡単にご説明いたします。
トラベルシステムとはベビーシートを核とし、ベビーカーを同時利用する総称です。新生児期から約1歳までの乳児期を対象とした安全かつ利便性の高いマルチな活躍がトラベルシステムの魅力。
ベビーシートはベビー期専用のチャイルドシートとして自動車での利用がメインとなります。自動車での利用後、ベビーをそのまま載せた状態で今度はベビーカーへとドッキング。
自動車用チャイルドシート・ベビーカーシートでの利用にとどまらず、取り外せばそのままクーファンにもなるため、睡眠中の赤ちゃんを起こすことなく自宅へ持ち運ぶことができます。
日本でベビーシートとトラベルシステムの存在を広めたのはオランダのプレミアムブランド、マキシコシの影響が最も大きいといえます。マキシコシはご存知でもそれ以外のブランドはあまり浸透しておらず、どのようなモデルがあるのかもあまり知られていません。
そこで世界各国で名の通った日本で購入可能なベビーシートの名品をこれからご紹介していきます。
トラベルシステムを有効に活用するためには
自動車で利用するチャイルドシートだったり、ベビーカーの座面部、さらに持ち運び用のクーファンとして活躍するトラベルシステムをさらに安全・簡単・快適に利用するため、もう一つ加えていただきたいオプションがありますので先にご紹介しておきます。
それはベースメントと言われる存在。
画像:マキシコシ ペブル
ベビーシートは自動車に設置する際は通常は車載のシートベルトを利用しますが、ベースメントと呼ばれる台座を利用すると簡単・確実にしかも安全に利用することが可能となります。
ベースメントはオプション扱いとなり別途購入することとなります。メーカーごと機種ごとに異なるため注意が必要です。各リンク先よりご確認ください。
ベビーカー取付に際しての注意点
トラベルシステムとして利用する時の注意点として、ベビーカーへの取り付けの際、原則として専用のアダプタを別途購入するモデルが多いので確認が必要です。
機種ごとにご紹介しているリンク先からご確認いただくか、メーカーへの問合せによりご確認ください。
ベビーカー取付機種について
以下でご紹介していくベビーシートに取付が可能なベビーカーを列記しています。日本国内で購入可能な代表的モデルのみを記載していますが、それ以外にも取り付け可能モデルはございます。
また、取付可能か否かについてはしっかりと調査はしているつもりですが、購入に際してはメーカーにご確認いただくことを推奨いたします。
マキシコシ
マキシコシといえばベビーシート、マキシコシのベビーシートといえばトラベルシステムと言われるほど、この業界では最も力があり、最も有名なブランドといっても過言ではありません。
日本国内はもちろん、欧米でも最も流通台数の多いブランドとして信頼性も抜群。洗練されたスタイルングとポップなカラーリングが特徴のお洒落なブランドとして流行に敏感なママさんから絶大な支持を集めています。
カブリオフィックス
カブリオフィックスはベビーシートのトップブランド、マキシコシのロングセラーモデル。
長年愛され続けている人気モデルだけにベビーシートの中ではトップクラスの出荷本数ではないかと推察できます。
実質後継モデルといえる「ペブル」「ペブルプラス」の登場により型落ち感は否めませんが、重量が3.5kgとベビーシートでは軽量なこと、均整の取れたスタイリング、そしてお求めやすい価格で今でも根強い人気を維持しています。
取り付け可能ベビーカー機種
Air buggy エアバギーシリーズ
⇒ エアバギー COCO PREMIER FROM BIRTH
bugaboo バガブー
画像:バガブーフォックス+マキシコシ カブリオフィックス
Quinny クイニー
Stokke
画像:ストッケ エクスプローリーV4+マキシコシ カブリオフィックス
Green Tom グリーントム
babyzen ベビーゼン
ペブル
ペブルは長年人気だった「カブリオフィックス」の後継モデル。
一回り大きくなったボディで赤ちゃんがゆったりと過ごすことができ、しかも安全性が向上。
新たな2つの便利装備も注目です。
一つ目は本体裏のレバーを動かすだけで肩ベルトとヘッドレストを同時に調整可能なワンタッチハーネス。
二つ目は肩ベルトと股ベルトが跳ね上げ式になって乗せおろしがラクチンなステイオープンハーネスも装備。
マキシコシの人気モデルであり、しかも豪華に見える外観でありながら割とリーズナブルな価格となっているので気軽に利用できます。
取り付け可能ベビーカー機種
Air buggy エアバギーシリーズ
画像:エアバギーココ ブレーキ+マキシコシ ペブル
⇒ エアバギー COCO PREMIER FROM BIRTH
bugaboo バガブー
画像:バガブービー+マキシコシ ペブル
Quinny クイニー
画像:クイニーザップ+マキシコシ ペブル
Stokke
画像:ストッケ エクスプローリー+マキシコシ ペブル
Green Tom グリーントム
画像:グリーントム クラシック+マキシコシ ペブル
babyzen ベビーゼン
ペブルプラス
ペブルプラスはマキシコシベビーシートの最新モデル。
別売の車載用ベースメント「2wayFix」を一緒に使用することで、欧州最新安全基準「i-size(アイサイズ)・R129」に準拠します。
アイサイズは側面衝突にも対応したチャイルドシート最新安全基準。
簡単に言えば現時点で最も安全な基準をクリアしているベビーシートとご理解いただければと思います。
マキシコシのベビーシートは前途の2機種を含めて3モデルが販売されていますが、実店舗ではこの「ペブルプラス」を勧められるでしょう。
取り付け可能ベビーカー機種
Air buggy エアバギーシリーズ
画像:エアバギーココ ブレーキEX+マキシコシ ペブルプラス
⇒ エアバギー COCO PREMIER FROM BIRTH
bugaboo バガブー
Quinny クイニー
Stokke
Green Tom グリーントム
babyzen ベビーゼン
サイベックス
サイベックスはドイツのベビー用品ブランド。日本では回転式チャイルドシートの「シローナ」が有名ですが、最近ではコンパクトサイズのプレミアムベビーカー、ミオスの登場により注目度が増しているブランドです。
サイベックスのベビーシートはどれも「とにかくカッコいい」と素直に思える近未来的なフォルムが魅力。クオリティの高さは手に取って見るとよくわかります。
エイトンQ
美しいデザインが目を引くサイベックスのベビーシート。
車載時は本体をシートベルトで固定できるのはもちろん、isofixに対応した別売のベースメントを利用することで簡単・安全・確実な取付が可能となります。
ベビーカーへの取り付けはサイベックスの人気モデル、「プリアム」「ミオス」はもちろんんのこと、世界の名だたる名品との組み合わせが可能に。
取り付け可能ベビーカー機種
Cybex サイベックス
画像:サイベックスプリアム+サイベックスエイトンQ
⇒ サイベックス イージー s ツイストeezy s twist
Air buggy エアバギーシリーズ
画像:エアバギーココ ブレーキ+サイベックス エイトンQ
⇒ エアバギー COCO PREMIER FROM BIRTH
bugaboo バガブー
Stokke ストッケ
babyzen ベビーゼン
マイクラライト
JOOLZ
⇒ ジュールズ デイ
クラウドQ
クラウドQは前途エイトンQの進化版。
ベビーシートはどれもチャイルドシートとして車載で利用することを想定して作られているため、どの利用シーンでもお子様が背中を丸めたような姿勢になってしまうのは仕方のないことであり、それはベビーシートの宿命でありました。
それを改善したのがクラウドQの最大の長所といえます。
車外での利用時(ベビーカー、クーファン等)はフルリクライニング機能を使って無理のないのびのび姿勢で赤ちゃんの快適性を確保。
ヘッドレストと連動したショルダーハーネスの高さ調整は11ポジション(エイトンQは8ポジション)が可能でよりフレキシブルな利用が可能となりました。
取り付け可能ベビーカー機種
Cybex サイベックス
画像:サイベックス プリアム+サイベックス クラウドQ
⇒ サイベックス イージー s ツイストeezy s twist
Air buggy エアバギーシリーズ
⇒ エアバギー COCO PREMIER FROM BIRTH
bugaboo バガブー
babyzen ベビーゼン
クラウドZ
クラウドZはサイベックスの最新ベビーシート。
完成度の高いクラウドQの進化版としてより注目を集めいてます。
本モデルも専用のベースメントを利用すればisofix対応のチャイルドシートとして利用できるのは同じですが、それにプラスして側面衝突に対応した最新安全基準のi-SIZE(アイサイズ)に適合したモデルとして登場。より高い安全性を纏ったサイベックスの最新・最上級モデルだけに人気は急上昇中。
取り付け可能ベビーカー機種
Cybex サイベックス
画像:サイベックスミオス+サイベックス クラウドZ
サイベックス イージー s ツイストeezy s twist
ストッケ
ストッケといえばベビーカー界の最高峰、エクスプローリーをはじめ、利便性の高いスクート2を思い浮かべる方が多いでしょう。
優秀なベビーカーを輩出するストッケにもベビーシートのラインアップがあります。
イージーゴー X1 by ビーセーフ
イージーゴー X1 by ビーセーフはストッケのベビーカーにアダプターなしで取り付けることができるのが最大のメリット。
ストッケのベビーカーはマキシコシやサイベックスの取り付けもできますが、やはり同じストッケのイージーゴーが一番しっくりとくるようで、多くのストッケベビーカー購入者は本モデルも一緒に購入されているようです。
⇒ ストッケ イージーゴー X1 by ビーセーフ (amazon)
取り付け可能ベビーカー機種
Stokke ストッケ
画像:ストッケ エクスプローリーV6+イージーゴー X1 by ビーセーフ
⇒ ストッケ イージーゴー X1 by ビーセーフ (amazon)
レーマー
ブリタックスレーマーは1938年イギリスで創業した「ブリタックス」と、ドイツのチャイルドシートメーカー「レーマー」が合併し、1979年に誕生したブランド。
日本ではそれほど馴染みがないもののドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンやメルセデスベンツの純正チャイルドシートに指定されるなど、ヨーロッパでは最も有名なチャイルドシートブランドとして認知されています。
英国王室のジョージ王子がレーマーのベビーシート乗ってウイリアム王子に運ばれるシーンは日本でも幾度となく放映されたのが記憶に新しいところ。
安全対策に厳しく取り組むブランドとしても有名です。
ベビーセーフi-SIZE
最新の安全基準i-SIZE(R129)を搭載したレーマーベビーシートのトップモデル。
取り付け可能機種
Air buggy エアバギーシリーズ
⇒ エアバギー COCO PREMIER FROM BIRTH
bugaboo バガブー
Britax ブリタックス
さいごに
いかがでしたでしょうか?
私が注目しているベビーシートを8機種ご覧いただきました。
ベビーシートは短期間しか利用できないため軽視されがちなカテゴリーではありますが、お子様の安全を最優先に考えるのであれば是非利用していただきたいジャンルのチャイルドシートです。
単なるチャイルドシートの枠にとどまらず、マルチな活躍が可能な「トラベルシステム」として機能するため利便性と安全性が両立するのはもちろん、おしゃれな利用法としても注目されています。
機種選定の基準はいろいろとありますが、カギは利用するベビーカーを出発点とするか、お気に入りのブランドを優先させるか、予算によって選ぶかなど入口はまちまちです。
あなたのライフスタイルに合わせてお気に入りの一台が見つかりましたら幸いです。