アップリカから2018年10月に新型ベビーカー「ラクーナクッション」が発売となりました。
ラクーナシリーズは「軽量+オート4輪搭載」の超人気モデル群。2018年3月に登場した「ラクーナソファークッション」と名前と外観が酷似していますが、2つの違いがよくわからないという購入予定者の複数の声をいただきましたので詳細をまとめてみました。
購入に際し、一助になりましたら幸いです。
ラクーナソファークッションの後継機種
↓ラクーナクッションの情報はこちら↓
アップリカ、ラクーナクッション2018年10月上旬発売「概要と感想」
目次
ラクーナクッションとラクーナソファークッションの違い
アップリカさんの公式サイトにあるラクーナソファークッション紹介ページを見てみると【この製品には新しいモデルが発売されています】 というリンクがあり、飛んだ先は「ラクーナクッション」になっています。
つまり、新製品の「ラクーナクッション」は「ソファークッション」の派生モデルではなく、後継モデルということになります。
後継モデルとなれば、旧モデルよりも勝っている箇所があるはずです。
外観の違い
左:クッション 右:ソファークッション
上の画像をご覧いただいてわかるように2つの違いは一見して全く分かりません。
あえて同じようなカラーのモデルを並べてみたのですがこれでは誰が見ても何もかもが同じに感じるのも無理はありません。
名称の違い
「名前が違う!」
誰でも分かる部分をあえて指摘してみました。
ラクーナクッションはラクーナソファークッションの後を継ぐリニューアルモデルである根拠は冒頭で申し上げました。
新型ならば一段上のスペックであることを強調するようなネーミングにしなかったのは何故なのでしょうか?例えば、ラクーナ プレミアムクッションとか、ラクーナ ソファークッション2なんて名前でもよかったはずです。全く違うセカンドネームを使ってみても面白かったかもしれません。
旧モデルはラクーナ ソファークッション、新型はラクーナ クッションではスペックダウンという印象を持ってしまうのは私だけでしょうか?
メーカーさんにもお伺いしましたが明確なご回答はいただけませんでした。私にとっては実は一番の大きな謎です。
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カタログから違いを探してみた
アップリカさんの公式ページから2つの製品を紹介しているページを見比べてみました。
時間のある方はじっくりと比較してみてください。
新型モデル ⇒ アップリカ ラクーナクッション
旧型モデル ⇒ アップリカ ラクーナソファークッション
間違い探しのような感じで全く違いが分からないと思います。
新型モデルの登場となれば旧型に比べて劇的に進化した箇所を大々的に掲載するか、ちょっとした仕様の変更により利便性が向上した旨のアナウンスがあるはずです。
セールスページの目立つ位置にはそれらの情報が掲載されていないため、判別不能なのも仕方のないことです。
しかしながらセールスページを隅々まで見渡してみるといくつかの違いに気が付きます。
リクライニング角度
左:ラクーナクッション 右:ラクーナソファークッション
リクライニング角度に若干の変更があったようです。
新型 ラクーナクッション
⇒ 112°~155°
旧型 ラクーナソファークッション
⇒ 135°~150°
新型ラクーナクションは旧型に比べて着座時の角度が深くなったことでより座りやすく、フルリクライニング時は5度傾斜し、よりフラットで寝やすくなったことが見て取れます。
旧型のソファークッションは着座時の角度が135度では寝すぎでは?と個人的には気にはなっていました。
これはかなり大きな改善と捉えています。
重量
重量についても若干の変更があったようです。
新型 ラクーナクッション
⇒ 5.6kg
旧型 ラクーナソファークッション
⇒ 5.5kg
日本のベビーカー市場では軽いモデルが好まれる傾向にあるため、より軽量化された新型モデルは好意的に受け止められます。
と、思いきや・・・
新型のほうが100g重くなっています。
何かしらの理由があっての重量増と思われますが、その理由が全く分かりませんでした。現在調査中のため、分かり次第お知らせいたします。
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外寸
アップリカさんのサイトから抜き取った2モデルの外寸は以下のとおり。
新型 ラクーナクッション
開:W490×D858~1012×H1017~1025(mm)
閉:W490×D370×H1010(mm)
旧型 ラクーナソファークッション
開:W490×D910~1045×H1000~990(mm)
閉:W490×D400×H1065(mm)
W(横幅)はともに一緒ながら、展開時・折りたたみ時ともにD(奥行)とH(高さ)が数センチ異なることが分かります。
ここに気が付いた方はかなり真剣に比較・検討されていますね。しかしながらわずか数センチの違いはそれほどインパクトのある数値ではなく、誰もが見過ごしてしまうことでしょう。
実はここが劇的に進化!?した部分なのですが・・・アップリカさんのページではその記載がありません。
わずか数センチの違いがいかに大きいかを以下でご説明いたします。
実機を並べて見ていくと決定的な違いが判明!?
カタログスペックの数字だけをを見てもその違いが体に染み込んでこないため、実物を並べて目の前でじっくりと見てみることにしました。
そこには大きな違いがありました。
ホイールベースに差が・・・
左:新型ラクーナクッションと右:ラクーナソファークッションを前輪をきっちりと合わせた状態で並べてみました。正面から見た場合、判別は不可能です。
しかしながら後ろに回ってみると・・・
左:ラクーナソファークッション、右:ラクーナクッションではタイヤの位置が一致しません。つまり新型のほうがホイルベースが短くなった(全長が短くなった)ということが分かります。たぶん3センチぐらいは違うと思いますが、この意図はどこにあると思いますか?最後に解説をいたします。
ハンドルの長さも違う模様
前途で掲載いたしました外寸を今一度ご覧いただきます。
新型 ラクーナクッション
開:W490×D858~1012×H1017~1025(mm)
閉:W490×D370×H1010(mm)
旧型 ラクーナソファークッション
開:W490×D910~1045×H1000~990(mm)
閉:W490×D400×H1065(mm)
折りたたみ時のH(高さ)数値が5.5cm違うことが分かります。ホイルベースが若干短くなったことの影響が大きいとは思いますが、よく見比べてみるとハンドルの長さの違いも目視では分かります。
手前:ラクーナソファークッション、奥:ラクーナクッション
同じく前輪をきっちりと合わせた状態で撮影いたしました。写真の角度が悪いため少々分かりにくいかとは思いますが、奥のラクーナクッションのほうがハンドル位置が低く、しかもハンドルが若干短いことが分かります。
左:ラクーナクッション、右:ラクーナソファークッション
左:ラクーナクッション、右:ラクーナソファークッション
こちらも前輪を合わせた状態での撮影。左:新型ラクーナクッションのほうがハンドル位置が低いのが分かります。
旋回性が向上
新型の変更点を今一度整理してみます。
1.ホイルベース(タイヤとタイヤの幅)の変更
2.全長が短くなったこと
3.ハンドル位置が低くなり、短くなったこと
これら変更点から読み取れるのは「旋回性の向上」にあると思います。
ベビーカーは後輪を軸にハンドルを左右に振ることによって前輪が駆動し、方向を変換します。新型のラクーナクッションは前が短くなり、ハンドル位置が低くなったことでより簡単に方向変換が可能となり機動性が高くなったといえます。
幌の深さ
左:ラクーナクッション、右:ラクーナソファークッション
もう一つの違いは幌の深さにありました。幌の形状は共通のようですが、閉じた際の角度が明らかに異なります。
画像では右のソファークッションの幌がたわんでいるように見えますが、しっかりと伸ばしても結果は同じです。
大きな違いはないものの少しでも深い幌角度をお望みであれば「ラクーナクッション」がお勧めです。
ラクーナコンフォートも一緒に比較してみた
*2019年6月現在、ラクーナ コンフォートは販売されておりません。
ラクーナの最新機種、ラクーナクッションの原型ともいえるのが「ラクーナコンフォート」というモデルです。
軽量A型両対面+オート4輪搭載でしかもゆったりとしたシート面を持つワンランク上の機種に匹敵する空間が確保されたモデルとして長らく高い人気を維持していたベビーカーです。
ラクーナコンフォートは「ラクーナクッション」「ラクーナソファークッション」とは基本構造はほぼ一緒。
左:ラクーナソファークッション、右:ラクーナコンフォート
開閉サイズはカタログで見る限り若干異なるもののラクーナソファークッションとほとんど一緒。前輪を合わせた状態で撮影しましたが、後輪の位置も同じなのが分かります。
大きな違いは振動吸収クッションが搭載されていないこと。もう一つは幌の形状が異なり、ラクーナコンフォートのほうが幌が深くまで下りてくれます。
振動吸収クッションの有無以外ではほとんど差のないラクーナコンフォートですが、最大のお勧めポイントは超お買い得な価格にあります。
最新型のラクーナクッションの登場とともに乗りやすさを重視したコンフォート系ラクーナでは先々代モデルとなったことで価格がさらにお安くなっています。
*2019年6月現在、ラクーナ コンフォートは販売されておりません。
新型クッションと先代ソファークッションはどちらが売れているのか!?
新型ラクーナクッションと旧型ラクーナソファークッションの違いをご覧いただきました。
ここまでご覧いただいて新旧どちらのモデルに魅力を感じましたか?
2つのモデルにはもう一つ大きな違いがあります。それは・・・
価格!
ラクーナソファークッションは新型の登場により、お値段が大幅に下がっています。
2019年6月26日現在の価格差・・・
約2.5万円!
ラクーナソファークッションのほうが2万5千円も安いのです。ちょっと心が揺るぎませんか?
はい!値段の差があることは分かりました。これを踏まえて新型「ラクーナクッション」と旧型「ラクーナソファークッション」のどちらが売れていると思いますか?
答え ⇒ 新型「ラクーナクッション」
不思議と思ったでしょうか、妥当と思ったでしょうか。
これは数件の販売店さんから聞いた情報です。
ラクーナに限らずベビーカーは全般的に新しいモデルが売れる傾向にあります。すべてに当てはまるわけではありませんが、どちらが優れているか、魅力的かよりも新しさこそがベビーカーの機種選定における大きな要因の一つになっているのは昔から変わりません。
*2020年4月現在、ラクーナソファークッションは販売されておりません。
さいごに
ラクーナクッションは余裕のあるシートスペースがセールスポイントの「軽量A型+オート4輪搭載モデル」。同コンセプトのモデルは他メーカーにはなく、しっかりと差別化が図られています。
幅広シート面を持つラクーナシリーズはこれで3代目。
初代ラクーナコンフォート(2019年6月現在、販売終了)、2代目ラクーナソファークッション(2020年4月現在、販売終了)、そして3代目のラクーナクッションに引き継がれ、現在に至っております。
初代のラクーナコンフォートには床下に振動吸収クッションが搭載されていないため違いは明確ですが、新型の「ラクーナクッション」、先代モデル「ラクーナソファークッション」の違いは非常に微妙です。
しかしながらラクーナシリーズは着実に進化をしており、使いやすさをはじめトータルで考えた場合、やはり新型のほうが魅力に感じるのは私だけではないでしょう。
進化した新型のラクーナクッションを選ぶか、値段が魅力のラクーナソファークッションを選ぶかは個々によって分かれることと思いますがあなたのご決断はいかに。
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