初めてのベビーカー選定に際し、聞きなれない語句がかなり出てくることで戸惑っている方も多いはず。
ここでは「ファーストベビーカー」について解説していきます。
photo credit: Leonard J Matthews while baby sleeps today via photopin (license)
目次
ファーストベビーカーとは
ベビーカーにはいくつかの種別があります。新生児期から約36か月(使い終わるまで)まで利用可能なA型タイプと、首・腰の据わってきた約7が月頃から利用できるB型タイプの2種類に大きく分類されます。
A型・B型とは日本のSGマークでおなじみの財団法人製品安全協会が認定する基準。
新生児期から利用するのであればA型を、約7か月ぐらいまではだっこ紐を利用したり、なるべく外出を避けるのであれば、B型を選択するという選び方もあります。
一般的には新生児期から利用できるA型モデルをファーストベビーカーと呼び、B型モデルをセカンドベビーカーと呼びます。
A型モデル=ファーストベビーカーは新生児期から使えますが、B型モデル=セカンドベビーカーは月齢の嵩んだ乳幼児に使うのに特化しているため、新生児期からの利用はできません。
A型B型の垣根がなくなってきた
初めに使う=ファースト、次にバトンタッチする=セカンドと呼ばれ一昔前までは種別の住み分けがありました。
現在ではベビーカーの性能が向上し、A型であってもB型相当の軽さや取り回しの良さを兼ねたモデルが複数登場してきており、ファースト・セカンドの呼称もあまり意味のないものとなりつつあります。
A型とB型の違い
「A型=新生児期から、B型=約7か月から」
ここまではご理解いただけたかと思います。それではA型とB型には具体的にどのような違いがあるのかを見ていきましょう。
A型ベビーカーの概要
画像:ピジョン フィーノ
新生児期から利用するため、安全性と快適性を重視。筐体はそれなりに重厚感があり、車重はB型に比べて重め。約4kg~約8kgぐらいと機種によって幅があります。
どのモデルもほぼフルリクライニングが可能。大きな幌やママとのスキンシップがとれる対面機能を装備。原則として新生児期からベビーカーを使い終わるまでこれ1台で賄えます。
主な装備とスペック
利用月齢 ⇒ 新生児期~36か月ぐらい
リクライニング角度 ⇒ 深い(約180°近くまで)
両対面機能 ⇒ ママと赤ちゃんのスキンシップに最適
大型幌・豪華なシート ⇒ 赤ちゃんの快適性を重視
こだわりの足回り ⇒ キビキビとした走行性能、振動軽減で赤ちゃん快適
重量 ⇒ 約4kg~約8kgぐらい
価格 ⇒ 少々お高め~かなりお高め
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B型ベビーカー
画像:ピジョン ビングル
気軽に使えるコンパクトさと軽さがポイント。
約7か月からの骨格のしっかりしつつあるお子様用に想定して作られているため、デリケートな新生児期の赤ちゃんを保護する機能を極力排除し、(両対面機能・幌の小型化・シンプルなシートなど)軽さやコンパクトさを重点に置いています。
車重は2kg後半から4kgぐらい。
利用月齢 ⇒ 約7か月~36か月ぐらい
リクライニング角度 ⇒ 浅い(約110°ぐらい)
両対面機能 ⇒ なし(背面のみ)
足回り ⇒ タイヤの小型化やシンプルな足回りで軽量化を優先
重量 ⇒ 約2kg後半~約4kgぐらい
価格 ⇒ お安め~海外ブランドは少々お高め
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代表的な人気A型ベビーカー3選
A型ベビーカーにはどのようなモデルがあるのでしょうか。A型でありながら軽量でコンパクトな人気の3モデルを挙げてみました。
コンビ スゴカル
コンビ スゴカルは2019年7月現在、日本市場で最も人気のあるベビーカーの一台と言われています。新生児期から利用可能なA型両対面という高いスペックを持ちながら車重はわずか5.0kgと軽量に作られています。
しかも現在主流になりつつあるオート4輪も装備。ユーザーが求める機能をほぼすべて盛り込んだスゴカルは機能性に優れ、持ち運びもラクラクの万能モデルなのです。
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ピジョン ランフィRA9
軽量A型両対面+オート4輪搭載が主流のベビーカー界ですが、イマイチ他社モデルとの差別化がなく、お好みのブランドやデザインなどで漠然と選んでいる方も多いかと思います。
ランフィは他モデルと一線を画す明確なコンセプトがあるのです。それは走行性能に注力しているところ。画像をご覧いただいて分かる通り、タイヤが大きくしかもシングルタイヤを装備しています。少々腰高の印象も受けますがこれも高い走行性を意識してのことと思います。
実際に利用してみると分かりますが、快適に走る・曲がるだけではなく、街中で遭遇する少々の段差にも柔軟に対応してくれるのです。
ベビーカーは軽量化が市場に受けるため、なるべく車重のかかる装備を削っていく傾向にあります。足回りは最も重量負担がかかり、逆に簡素化させれば軽量にできます。
ランフィはA型両対面+オート4輪装備という高スペックはもちろんのこと、強固な足回りを装備しているにもかかわらず、車重はわずか5.3kgに抑えてあるのには驚き。
持ち手にビリビリと振動を感じつつ、ガラガラと音を立てながらベビーカーを押すのには耐えられないという経験をお持ちの2人目、3人目のお子様に利用する先輩ママさんからは高評価を受けているモデルなのです。
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アップリカ ラクーナエアー
たった4.6kgの車重はA型両対面+オート4輪搭載カテゴリーでは最軽量。
新生児期から使えるA型ベビーカーは月齢の浅い赤ちゃんの安全性を重要視するため、それなりに重くなるのは仕方のないところ。それでいてB型に迫るこの車重は驚異的。
軽さも機能も同時に求めるユーザーさんには大変好評です。
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代表的な人気B型ベビーカー3選
セカンドベビーカーと呼ばれる軽くて実用性の高いB型モデル3機種をピックアップしてみました。
アップリカ マジカルエアー
車重は3.5kgとB型としては標準的ながら、充実した装備が魅力のセカンドベビーカー。たっぷりサイズのサンシェード、通気性の高い3Dメッシュシート、熱のコントロールができるWサーモメディカルシステムなどを採用し、シンプルイズベストが基本線にあるB型が主流の中、妥協のない作りになっております。
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ピジョン ピングル
ピジョンは足回りに注力したベビーカーを複数送り出していることで定評があります。
B型はシンプル&軽量に作られるのが一般的のため車輪部分に力を入れるのは難しいのですが、ビングルは他ピジョン製品と同様、走行性能を高めるための足回りに工夫を凝らしています。
シングルタイヤ+柔軟なスイング式サスペンションの採用でクイックなハンドリングと軽快な走行性を実現。3.6kgと軽量で持ち運びもラクラク。
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コンビ F2
直線基調のベビーカーらしからぬお洒落なスタイリングが特徴のコンビのB型ベビーカー。シートライナーやホイールキャップが標準装備されたルックスの優れたモデルです。
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ファーストベビーカーとセカンドベビーカーの2台を利用するのはスタンダードな方法!?
ここまでご覧いただいてファーストベビーカーとセカンドベビーカーの違いはお分かりいただけたかと思います。
双方の利便性はなんとなく理解できるものの、初めてお子様を授かった新米ママさんはファーストベビーカー(A型)一台で済ませようと考えるはずです。2台も利用するとなるとコストもかかりますし、保管場所にも苦労するからです。
A型(ファーストベビーカー)はスペック的にはどのモデルも新生児期から約36か月まで利用可能なのでファースト1台で事足りるのはお分かりでしょう。しかしながら利用者のその時の状況やお子様の発育具合によりセカンドベビーカーが必要となってくることも多いのです。
ファーストベビーカーは新生児期の赤ちゃんが安全に快適に利用できるようあらゆる機能が盛り込まれています。そのため1歳前後のお子様に利用するにはその時点では機能過多となり、持ち運び時の重量や大きさに負担が出てきます。
赤ちゃんが歩き始めるのは早い子で8か月ぐらい、遅い子で1歳半程度、平均してだいたい1歳前後です。この時期はベビーカーでお出かけしたとしてもお子様の行動によってフルにベビーカーを利用するわけではなく、便利な道具であるはずのベビーカーが単なるお荷物となってしまうことも場面によってはありうるのです。
赤ちゃんが歩き始める時期でもベビーカーは有効な道具として確実に機能します。しかしながら、その状況により持ち運びに長けたシンプルなベビーカーを利用したいという考え方が出てくるのは自然な流れと言えます。
ここにA型とB型の住み分けがあるのです。
A型一台で済ませる方は大勢いらっしゃいます。その反面、A型だけで済ませようと考えていたもののその時期になったらやはりB型が必要となったという方もかなり多いのです。
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